2021
04.12

ホームパーティーで使いたい器10選

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やきもの専門の産地問屋がお勧めするホームパーティーの器

コロナ禍でなかなか外食できない中、おうちでの食事をたまには豪華に楽しみたいですよね。まだまだ大人数で集まってパーティーするのは避けたいけれど、ある程度行動範囲が絞れる仲間内で4人以内のコンパクトなホームパーティーはいかがでしょう。料理する楽しみ、盛り付ける楽しみ、そんな時間をみんなと共有するホームパーティーには楽しみがいっぱい。楽しい時間で癒されて日頃のストレスも解消しましょう。

ここではそんなパーティーで使ってほしい器を器の専門家の立場からメニューや使い勝手ををイメージしながらご紹介したいと思います。

大きすぎる器にご注意

パーティーの器でまず思いつくのは大皿や大鉢じゃないでしょうか。せっかくならレストランのように大きなお皿で鮮やかに盛り付けてゲストにも楽しんでもらいたいですよね。でも、大きすぎる器は盛り付けるのがとても難しく、器の余白を利用しながら料理をバランスよく盛り付けるには熟練の技が必要なんです。盛り付けに自信の無い方は、27cmをこえる様な大きすぎる器は、できるだけ避けることをおすすめします。

大きすぎる器をおすすめしないもうひとつの理由は使いまわしができない事です。毎日パーティーをするのであればいいのですが、そんな方は少ないですよね。大きすぎる器は普段の食事ではとても使いづらく、年に数回しか登場しないなんてこともよくあります。そんな器の為に限られた予算と食器棚のスペースを使うのはあまりおすすめできません。せっかく揃えた器は何回も使って、食器棚に収まる暇もないほど楽しんで頂きたいから、大きすぎる器を選ぶ時はその点を注意してみてくださいね。

今ある器を上手に使う

せっかくホームパーティーをするのなら、料理に合う器を考えるのも楽しみのひとつですよね。だからといって、器を新しく買い揃える必要はありません。私たちが扱う和食器をベースとした器は様々な柄や形状、質感などを楽しんでもらうことができます。さらに、洋食器と違って、柄や形状を揃えなくても違和感はありません。一つひとつ器のデザインがバラバラでもテーブルは賑やかになります。ルールや法則が無いので、その時の気分でパッと見て気に入った物をいつもの器に仲間入りさせてあげれば、すぐに新しいコンビネーションを楽しめます。

1. 大皿(肉料理)

パーティーのメインとなる肉料理はみんなの楽しみ。わっとみんなが驚くような豪快な盛り付けやレストランの高級料理の様な豪華な盛り付けなど演出もいろいろと思い浮かびます。今回は少しワイルドな雰囲気を演出しながら、ローストしたかたまり肉にソースをかけただけのシンプルな料理を盛り付けてみました。

この料理はソースの色が濃いので、色の薄いお皿だと取り分けた後にちょっと汚い感じになってしまいます。食べ終わった後もできるだけ美しく見せるのが日本人の美学。今回は色の濃いソースが気にならず、野菜の彩りが引き立つ色目の器を使ってみました。

汁気の少ない肉料理にはフラットなお皿が使いやすいのでおすすめです。サイズは25㎝ぐらいがベストです。レストランではメインディッシュ等の盛皿に30㎝位のお皿をよく使いますが、家庭ではちょっと大きすぎて持て余してしまいます。

2. 大皿(パスタ皿)

今回はパーティーメニューで使ったアヒージョの残りオイルで簡単に作ったペペロンチーノをイメージして器を選んでみました。パスタの盛皿は少しだけ深みのあるお皿が盛り付けしやすくて便利。多少の深みがある事でパスタを真ん中に集めやすく、高さを出した盛り付けもしやすいです。サイズは24㎝くらいまでのものがおすすめです。一人用のパスタやカレー、ワンプレートランチなどにも使いまわせる便利なサイズです。パスタ料理は白、赤、グリーンが多いので、器の色はお好みで選んでいただければどんなパスタにも合うと思います。

3. ボール

彩り豊かな野菜を盛ったサラダボールはある意味テーブルの主役じゃないでしょうか。華やかさ、さわやかさ、ナチュラルな雰囲気など、様々な印象をテーブル上で演出できるサラダは、フラットなプレートに一品料理の様に盛り付けても映えますが、今回のおすすめはやっぱりボール(ボウル)です。色とりどりの食材を細かく刻んだ宝石箱のようなチョップドサラダはいかがでしょう。

器はちょっとくすんだ感じで窯変のニュアンスが特徴的な淡い色合いのものをチョイス。はっきりとした食材の色合いをしっかり引き立ててくれます。形状は少し深みのあるボール型で盛り付けしやすい形状です。深さとの兼ね合いもありますが、18㎝くらいで大きくても20㎝までに収めるとよいと思います。このサイズでも4人分はしっかり盛る事ができます。また、普段づかいで丼ものや麺料理にも使えて便利です。

4. 大鉢

大鉢もパーティーではよく活躍する器です。煮物や煮魚、お刺身の盛り合わせなどを想像しがちですが意外に何でも合うのが大鉢です。炒め物や揚げ物、焼物まで盛り付けられる万能の器です。大きさはボールと同じくらいがベスト。夏にはひやむぎの器にも使えそうです。今回はクラシックな和デザインの丼をご紹介します。美濃焼の産地である駄知町で作られる丼のルーツと言える亀吉丼の形状に、40年以上前からある青いうのふの釉薬をアレンジしたデザインで民芸のテイストを取り入れてみました。流行ものに流されない、違いが分かる大人なコーディネートになりますね。

5. 角皿

角皿もパーティーの盛皿として便利なアイテムです。メインの料理にも使えますが、今回は前菜の器としておすすめします。前菜の定番と言えばカルパッチョが真っ先に思いつきますね。季節のお魚をシンプルにオリーブオイルやお好みのソースで和えて頂く手間いらずなお料理だけど存在感は抜群。冷蔵庫にある野菜や薬味を添えるだけで、彩りも豊かに盛り付けられます。器は伝統柄を現代風にアレンジした黒織部のお皿を選びました。赤身でも白身でも使えて食材の色を邪魔しないだけではなく、高級感も演出してくれます。盛り付け面がフラットなのでいろいろな盛り付け方を楽しめます。4人分にちょうどいい、普段使いにもピッタリなサイズです。

6. 長皿

パーティーテーブルのアクセントになるのが長皿ではないでしょうか。形状に変化をつけるのはもちろん、ピンチョスやブルスケッタなどのフィンガーフードやおつまみの盛り合せなど、変わり種を盛り付けるのにピッタリです。ディップやソースを添える小鉢を載せられるようにフラットな部分が多いものがおすすめです。今回ご紹介のアイテムは料理を邪魔しない色目とシンプルなデザインでとても使いやすい器です。普段使いでもいつものおかず皿としてフル回転しそう。

7. フラットプレート

和食を代表するフィンガーフードと言えばやっぱりお寿司ですね。お寿司屋さんへ行かなくても、魚屋さんや惣菜店でおいしいお寿司を買える時代になりました。そんなお寿司をそのまま盛り付けるもよし、少しこだわってかわいい手まり寿司を作って盛り付けるもよし。フラットなプレートは何かと使えるアイテムです。今回はちょっと渋めに黒土とグレーっぽい釉薬の質感がおもしろい陶器のプレートをご紹介します。少し流れた釉薬の濃淡がクラフト感を醸し出しています。

8. ポット鍋

鍋と言ってもみんなでつつく大鍋ではありません。シチューや煮込み料理、和食だったらおでんなどを調理してそのままテーブルに出せる鍋は一つは持っていると重宝します。チーズフォンデュや一人鍋にも使えるちょうどいいサイズのものをおすすめします。

9. 取り皿

取り皿でイメージするのは15㎝ぐらいのお皿ですが、ここでおすすめするのは20㎝前後のお皿です。このサイズのお皿はしっかり料理を盛る事ができますし、普段はおかずの皿としても重宝します。また、パーティー料理のお楽しみのスイーツも盛りやすいちょうどいいサイズです。

10. 取り鉢

取り皿の他に少し汁気のある料理を取り分ける器もあると便利ですね。シンプルな昔からある形状が使いやすいです。普段はお惣菜を盛る小鉢としても使える形状で、アイスクリームなどスイーツにも使える便利なアイテムをおすすめします。

今回は「ホームパーティーするならこんなお皿」と思うアイテムをご紹介しました。各家庭でお料理のボリューム感がいろいろあると思うので一概には言えませんが、長年うつわを扱う商売をしてきて、いろんな料理をみた感覚をもとにお勧めしてみました。柄や形状はお好みがあると思うので今回のご紹介ではいいものが無かったかもしれませんが、サイズ感は参考になるんじゃないかなと思います。是非こんなうつわでホームパーティを楽しんでください。

今回ご紹介したうつわ

1.大皿(メイン料理)
2.大皿(パスタ)
3.ボール
4.大鉢
5.角皿
6.長皿
7.フラットプレート
8.ポット鍋
9.取皿
10.取り鉢
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